三重県ブログ化計画。

よく読むメルマガに
感心した事が合ったので載せます。

共感してくれるかたも多いのでは？

-----------　怒るが負け　-------------

会社が最大限の利益を追究する場である以上、
職場は原則として理性的関係の場であり、
管理者たるもの、部下と接する時には、
決して感情的になってはいけません。

先日もお話しした通り、
つねに、どの脳―理性の脳、感情の脳―を作動
させているかを十分に認識して、行動しなくてはならないのです。

最近は「ブチギレ」とか「マジギレ」とい
った若者用語が流行りですが、
彼らが「キレる」と言うのは、頭にくる、怒ることを指しており、
それは理性で感情をコントロールできないこと
＝軽いヒステリー状態、と言えるでしょう。

実際に「キレやすいタイプ」の人はおり、
心理学でも実験されていますが、面白いことに、
トラックの運転手をモデルに研究されているそうです。

また、同じ運転手でもタクシーの運転手はタイプが全く異
なるそうですが、余談はさておき、「キレやすいタイプ」の人は
感情的に反応して怒ってしまい、そこには「儲かるか否か」
でなく、「気が済むか否か」という切り口しかありません。

こういう人を管理者にしてしまうと部下が困るのはもちろん、
その上司も大変ですから、前回もお話ししたように感情の脳が
優先してしまう人を、管理者にしてはならないのです。

ところで、心理学の本の多くは、
管理者のタイプとして、思慮深くて注意力と忍耐力があるタイ
プをあげていますが、私は必ずしも全面的に賛成できません。

一見、この上なく向いているように感じますが、
実は管理者の機能には「束ねる」ことと「導く」ことの
二種類あるのです。

これについては次回に詳述します

が、要するに、決断力や判断力といった、
アグレッシブな「断ちきる力」がないと、
ただ単に束ねるだけのリーダーになってしまい、
仲良しグループやアマチュアスポーツではよくても、
プロの集団では通用しません。

さて、それでは部下が感情的になってしまっている時、
管理者はどのように対応すればよいのでしょう。

互いに理性的な関係にならなければ何の
問題解決にもなりませんから、
まずは部下が使っている脳を、感情の脳から理性の脳へと
切り替えさせなくてはなりません。

そのために、相手の気が済むまで話をさせることです。

部下が感情的になるのは、多くの場合、
仕事上の不満や同僚とのが原因ですから、
まずは、その原因を認めるように受け入れることが大切です。

この段階では意見を言うことはせず、
相槌を打ったり―たとえば人心掌握術の「オウム返しの術」を使う―
して、相手を冷静にさせることです。

また、話の要点をメモしながら聞いたり、
第三者を立ち会わせたりするのも有効な手段でしょう。

こうして相手が冷静になったところで、
すなわち理性的関係が成立したところで、
「では、君はどうしたら、いちばん良いと思うんだ？」と、
相手に考えさせることが肝腎なのです。

部下の言い分や要求、また不満を解決する策を、
管理者が一方的に考えて、述べても意味はありません。

あくまでも部下自身が「自分の問題」と捉えなければ
真の解決は図れないのです。

そして管理者は、部下が良いと考えた策を吟味し、
その策だと、かえって部下本人が不利になるよう
な矛盾した箇所があれば指摘するのです。

管理者たるもの、決して本気で感情的に怒って
はなりません。このメルマガで何度か述べましたが、
問題は怒った瞬間に、怒られた側（部下）から、
怒った側（上司）へと移動してしまうのです。

対応の基本は、あくまでも「本人の問題」にすることであり、
たとえば品質管理の項で紹介した神谷精工の
「個人別の手直し棚」のように、
管理者は「発見学習の原則」を用いて対応すべきなのです。

もちろん指導も大切ですが、何よりも「本人の問題」
であると自覚させることが、人を管理する上での最善手なのです